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窪川アグリなユル研修記51
またしても続きから。

6月19日。昼から土佐清水市のくろしお社中へ寄った後同じく土佐清水市内のキュウリ農家、岡林さんを訪ねた。

岡林さん
キュウリの岡林さん.JPG

なんとなく農家って言うより漁師っぽいのは彼が水産高校出身だからかも知れない。

岡林さんはUターン就農。愛知だか大阪だかで港の検疫の仕事をしていたのだが不景気でリストラが進み仕事量が増えてきつくなったため退職。

3年前くらいに我がアグリ塾の門を叩き、1年だかの研修を経てすぐに就農。実家が元々農家だったので農家研修は特になし。

1年目から死ぬ気で頑張り抜いて利益を上げたそうだ。朝は6時から夜は11時まで働くことも稀ではなかったらしい。

30アールのキュウリハウスをほぼ一人で管理している。普通一人なら15アール位が限界というところなのだ。

しかも彼は始めた時に農業が大嫌いだったそうだが、今では70%くらいは好きになったんだそうだ。うーん。

でもそこまで血眼になって働くくらいお金が欲しいならサラリーマン続けていた方が良かったのじゃなかろうか、と私は思ってしまった。

農業でサラリーマン以上に稼ぎたいなら人を雇うくらいの規模にならなければ難しいだろう。一人でやるには限界があり、しかも非効率なのだ、農業というのは。

でも、彼はその苦労話を自慢げにしたのではなかった。当たり前のことのように楽しそうに話す様子から、きっと農業に対して自分では気付かぬ熱中できる面白さがあったのだと推測する。

でないと、続くわけがないもの。

アグリ塾のユルい農業しか知らない研修生にとっては刺激になったみたいだ。実際の農家がここまで忙しいという現実を思い知ったに違いない。

冗談ではなくて現在いる研修生たちは皆はじめは販路を農協に頼ることになる。販路まで考えて就農しようとしているのは多分私くらいのものだ。

これからの農業経営で最も重要なのは販路だ、と5年前の私は考えたので前職の流通業界に転職して修行したのだった。

ハウス栽培の野菜を、自力で販路を確保できるようになるには少なくとも5年は掛かるのではないか。

野菜は差別化が困難なことから直販やネット販売が難しい。自力で販路を確保するにはある程度の生産規模があるか、或いは営業力があるか、でスーパーなどとの直接取引するしかないと思う。

つまりその間は利益率が高くても35%の世界。だからサラリーマン並みの収入を期待するなら岡林さんのように死に物狂いの労働を自らに強いることになる。

参考までに単純な試算をしてみようか。


1000万円分野菜を売れば農家は350万の利益。1000万売り上げるには例えばスーパーの定価200円の野菜なら高く見て40%が農家の売り上げになるとして一個で80円。

1000万円分売り上げるなら年間これを12.5万個生産しなくてはならない。出荷できるのが8ヶ月だとして単純計算で月に1.56万個。1日520個。

例えばキュウリなら一袋5本とすると1日2600本出荷。1本の株から毎日1本出荷できたとしても2600本を管理しなくてはならない。

これは岡林さんの数字と同様なのだ。つまり、年収350万をキュウリ農家で上げようと思うなら1日17時間労働も辞さない覚悟が必要ということになる。

しかも初期投資を仮に低めに300万円としてこれを10年で返済すると考えれば実質的な年収は320万也。

そこまでして農業したいの?

もし、キュウリを直販できるなら1000万の売り上げで350万の利益率ということはない。直販のためのコストを高く見積もって200万と見ても同じ労働で800万の手取り。

農薬・肥料・光熱費などの経費を高めに100万とみれば利益は700万円。誰が見てもこっちを選択するべきだと思うだろうよ。

そして農協出荷に頼る就農者の多くが3-5年で断念してサラリーマンに戻っていく理由が分かるというものだ。私が就農前に流通や経営を勉強しようと思ったのは然るべきということ。

だから私は野菜で勝負は考えていない。少なくともはじめは。やるなら差別化が図りやすく、直販が可能なトマト辺りから、だろうか。


続いて同じ土佐清水市内のトマト農家、上野さんを訪れた。

黒のポロシャツが上野さん
トマトの上野さん.JPG

上野さんのハウスは下ノ加江というところ、丁度遍路道沿いにあった。その道を暫らく山へ登って行けば、お馴染みのしゅりの里へ着く。

私としては藤田さんの所に顔を出したいところなのだが、みんな養鶏に興味がある訳ではないので仕方ないこと。

少しトマトハウスの前で話をうかがった後でハウス内へ。

トマトハウスの中で.JPG

このハウスでは昨年10月定植で、高糖度トマトを栽培している。もう生産終了間近の老木だそうだ。

元々はナスの溶液栽培をしていたのだが限界を感じ、トマトに切り替えたそうだ。

高糖度トマト.JPG

このハウスの特徴は「自作」ということだ。溶液栽培用の培地の棚も自作のためお金があんまり掛かっていないのだそうだ。

これは針金で自作した誘引器具を見ているところ。
独自に開発した誘引道具.JPG

上野さんもUターン就農。高知市内でグラフィックデザイナーをしていたが分けあって実家の農業を継ぐことに。

元々物作りが好きなことから自作で色々な道具や機械を作って農作業を効率化している。考え方が建設的で常に改良を考えている。

これからの新しい農業を築く一人であることが分かった。また、遊びに来ますと言ってお別れ。

これでこの日の予定は終了。トイレに行きたかったのですぐ近くにあるドライブインに立ち寄ってもらった。

ドライブイン水車.JPG

前の道は国道321号線。3・2・1って中々いい番号だ。この国道は四万十市で国道56号線と別れ足摺の方面へ。土佐清水市を経由して海沿いに北上し宿毛市で再び国道56号線と合流する。

ルート321.JPG



帰り道は遍路で通った四万十川に架かる橋を渡る。

曇りの夕方、四万十川河口.JPG


夕暮れの四万十川。

日本最後の清流と言われるこの川の近くで農的な生活をして暮す日はいつになるやら・・・・・・・




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~もしもエエ加減な男が農業を始めたら~「池田なません」の【ニワトリノニワ】農場経営者池田司が送る、脱力系テキトー農業日記

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高知県四万十市の丘の上、放し飼い有精卵のニワトリノニワ農場の経営者池田司です。

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