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土佐に行くぜよ7
続きから。

渡辺さんの農場での面談の終わり頃にご主人の則夫さんに予定を聞かれた。金曜日に鬼北町で面談があるが、それ以外特に予定はない。

それならとりあえず今日は泊まって行ったらいい、と誘ってくれた。願ってもないことだ。大豊町でまだ見たい所が一ヶ所残っているし、何しろこの日は雲が多くて視界が余り効かない。天気の良い景色を見てみたかった。

それじゃまた後で来ますね、と挨拶して同行の役場のミノさんらと一旦引き上げる。午後はもう一ヶ所の研修先農場を見学することになっていたのだ。

町内に数ヶ所しかないという貴重な食堂へ皆で移動。お薦めだという唐揚定食を頂いた。なかなか美味しかったのだがコストパフォーマンスが少し悪かった。

実は大豊町にはB級グルメマニアにとっては有名な「ひばり食堂」がある。何で有名かというとデカ盛りのカツ丼があることで有名なのだ。私も大豊町のことを調べていて事前に知っていたので行きたかった。

しかし県外からもこのちっぽけな町のなんでもないような食堂に来るとのことで、ミノさんによると昼時は超満員なのだそうだ。デカ盛りはともかく今度機会があれば話の種に訪れてみたい。

午後の予定もそつなく終わり15時過ぎに再び渡辺さんの農場を目指す。しかし、山村の集落の道は思ったより複雑で、何より私が農場よりずっと下の集落の中にあると勘違いしていたこともあって予定を1時間も遅延してようやく到着。

既に17時をまわった山の中は真っ暗だった。特に場所を聞いていなかったのだが、散歩した時に見たログハウスだと信じ込んでいた。そして車を止めると中から奥さんが顔を出してどうぞと招いてくれた。

ログハウスは思っていた以上に綺麗だった。

ロッジ3.JPG

私が挙動不審に写真なんかを撮っていると奥さんがこのログハウスは最近できたばかりなのだと教えてくれた。あ、道理で。特大の薪ストーブはまだ煙突の穴を空けてないとのことで稼動していない。残念。

ロッジ1.JPG

暫くしてご主人の則夫さんも加わり自家製牛乳を使ってチーズ作りを始めたり、風呂の準備をしたりと、二人してイソイソと働いている。私は何故か居心地が良く、テレビを見たり会話に加わったりしてくつろいでいた。

このログハウスは田舎に来たいと考えている人やWWOOFで来る人のために建てたとのこと。木材は全て私有の山の間伐材なのでタダなんだそうだ。羨ましい。

夕食には自家栽培の野菜を中心とした食事が並んだ。特にキンピラゴボウがとても美味しかった。食後にはコーヒーまで入れて頂き、3人で農業やお遍路の話などをして過ごした。

ロッジ2.JPG

渡辺さん夫婦は今車でお遍路をしている最中なのだそうだ。そのきっかけは数年前に20歳の息子さんを事故で失ったことらしい・・・・・

食後奥さんは下の自宅に戻り、私と則夫さんはワインやら焼酎やらを頂きながら農業や経済についてなどお話しを続けた。

ロッジ4.JPG

則夫さんは農業高校を卒業後、大学進学を考えずそのまま実家の農業を継いだ。その理由は当時の高校教師が農業は自営業なので悠々自適で最高だ、と言っていたからなのだそうだ。

だが実際やってみると全く教わったことと現実は違っていた。そこで則夫さんは何故、教科書通りの経営ができないのか、ということに疑問を持ち茨城にある国の農業者大学校に進学することを決めた。

現在もそうだが、当時から農業者大学校には色々な大学から教授を招いて講義が行われていた。そんな中で進学するきっかけとなった農業経済に最も関心を寄せていく。

私は初めて農業者大学校のサイトをよく見てみたら講師陣は産官学から極めて多彩で、もしかしたら普通の大学より充実している。

そんな学生時代を送る中で物事の本質を見極めようとする哲学的な視点を獲得したのだろうか。私の持っている農業、人生に対する考え方と近似した考えを持っていた。

則夫さんは言う。今の農業は他産業のように週休2日の獲得を目指しているのではないか?農業の本来の良さというのはそういうサラリーマン的な生産性を目指すことにあるのではなく、仕事=ライフスタイル=趣味 のような仕事と趣味を分けない生活が可能な所にあるだろう、と。

週の5日は我慢して2日だけ遊んで生きるという苦労の多い生き方をするのではなくて、「人生は楽しいことの連続」 を目指そうとすることだと思う。

私がこの1年で見てきた新規農業参入者たち、つまり農業を仕事にしたいと脱サラした人達を見て感じていたことは、つまらなそうに農業をしているということだった。

一大決心で脱サラしてまで農業したいと思っていたはずなのにどうしてそんなにつまらなそうに農業をやっているのだろう。答えは簡単。価値観が変わっていないからだ。

今ある農業法人の多くは所得と労働時間をサラリーマン並にしようと頑張っている。つまり農業法人に就職するのは転職するのと同じ。だが労働時間は増え給料は圧倒的に下がる。これではつまらないに決まっている。

では独立して新規就農した場合は?これも同じ。自分でやろうが農業法人に勤めようが同じだ。農業の生産効率は他産業と比較して圧倒的に低いのだ。

だが、価値観を変えることに成功すればどうだろう。貴金属や電子機器の新製品、高級な食事。これらに価値を見出さずただ精神的な豊かさ、幸せを追求できるのであればお金なんて人生に余り必要ないのでは?

そして何より人間が生きるのに必須な食糧に関しては、自分で作った安全で新鮮な物が得られる。更に生体の7割を占める水に関しては田舎では都会のそれと比較できないほど良質で、毎秒摂取している空気は綺麗で新鮮そのもの。樹から排出されたばかりの精神安定物質、フィトンチッドも豊富に含まれている。

更に現金さえ望まなければ自分の時間もたくさん作れるのだ。人間が生きて行く上で本質的に必要なものに関しては特上のもので暮らせるのにこれ以上何を望むというのだろうか。

こう考えて行くと、私の考えでは農業を本当に楽しめるのはほぼ自給自足に近いライフスタイルなのではないだろうか。いや、これは農業を、ではなく、「人生を」 と言い換えて良いかも知れないが。


あなたは、人生の75%を苦労して不摂生の中で過ごし、残り25%、退職してからの20年間でようやく生き甲斐のある楽しい人生を始めようという言うの?




「手作りチーズ」
手作りチーズ.JPG


続く




「ねはんの里」 
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[2013/09/24 22:14] | 迷子の大人たち(移転前日記) | トラックバック(0) | コメント(0)
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~もしもエエ加減な男が農業を始めたら~「池田なません」の【ニワトリノニワ】農場経営者池田司が送る、脱力系テキトー農業日記

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Author:池田 司
高知県四万十市の丘の上、放し飼い有精卵のニワトリノニワ農場の経営者池田司です。

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